コラム

外国語の習得は本当に必要?大切なのは言語よりも○○だった!

2016.01.13

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外国人観光客を対象にしたビジネスをするなら、外国語の習得は必須・・・と思っている人が多いかもしれません。確かに、外国語が話せるスタッフがいれば、訪れる外国人たちにとっても安心です。しかし、外国語が通じコミュニケーションに何の不便もないからといって、外国人観光客たちが満足するとは限らないのです。



外国からの観光客は、言語の不便を求めている?

海外旅行の醍醐味といえば、現地の文化や暮らしに触れることではないでしょうか?言葉が通じず不便な思いをすることも、旅行先ならではの体験です。これは、世界各国で言えること。もちろん、日本にやってくる外国人たちにとっても同様です。

日本で日本人に日本語で接客されることは、海外からの観光客にとって楽しみの一つでもあります。「こんにちは」「ありがとう」など世界でもよく知られている日本語を耳にしたり、自分が知っている日本語で話しかけてみたり。使う言語が異なることで多少の不便はあるものの、外国ならではの光景や体験こそが観光客の記憶にも残ります。

外国人を受け入れる側としては、仮に英語のできるスタッフが一人もいなくても、英語が全くわからなくても心配し過ぎる必要はありません。「Hello」や「Thank You」といった挨拶の言葉や、簡単な文章を覚えるかメモしておくだけでも十分なのです。後は、身振りや手振りを交えてのボディランゲージと、日本語での心を込めた対応が効果的です。

外国語に対応するためのツール

多くのシーンでは拙い英語でも通じることが多くありますが、道順や歴史の説明など、より高度な外国語力が必要になる場合もあります。そんなとき活用したいのが、「翻訳ツール」です。

例えばスマートフォンやタブレット端末では、自動翻訳ツールやアプリを搭載している物があります。

仮に搭載されていない機種でも、ダウンロードすることが可能です。持ち運びしやすく起動も早いので、とっさの時に有効なツールです。ただし、臨機応変さに欠ける側面や、口語と文章でギャップが生じるケースもあります。

確実さを求めるなら、翻訳スタッフを外注契約するという方法もあります。コールセンターと電話やテレビ電話を使ってつながり、観光客・翻訳者・店主の3者間で翻訳・通話できるサービスです。難しいフレーズにも対応できること、耳にする機会の少ない言語などにも対応できるといった特長があります。

コストをかけずに外国語対応するには、看板やPOPを活用する方法があります。例えば店頭や施設内の設備に、外国語での説明や注意書きを添えておくというのはいかがでしょう?英語だけでなく中国語、韓国語、タイ語といった具合に、複数の外国語を一度にまとめて提示することができ、外国人から見てもわかりやすいのがメリットです。

文面自体は外注することも可能で、コストもあまりかかりません。看板だけでなく外国語表記のパンフレットなどを作成するのもおすすめです。日本に始めてくる外国人にとっては、右も左もわからないことだらけ。一つ一つ教えてくれる専属スタッフを用意するのは大変なので、あらかじめ必要になりそうな情報をピックアップして翻訳しておくのは非常に有効だと考えられます。

外国人観光客への対応は、外国語ありきと思っている人が多いかもしれません。しかし実は、言語よりもコミュニケーションを重視することが、観光客の満足度に直結するのです。あまり外国語スキルに固執せず、できることから対応していくということも、観光客の満足度を上げる良い方法なのではないでしょうか。