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インバウンド客に支持されるビジネスホテルの強みとは

2015.12.28

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年々、日本を訪れる外国人観光客数が伸びを見せる中、宿泊業界はその受け皿として大きな転換期を迎えています。日本人の国内旅行シーンにおいては、「豪華な内装」「行き届いたサービス」といった特別感が重視される中、外国人観光客のニーズは決して同じ物ではないようです。

今、訪日観光客から大きな支持を受けているのがビジネスホテルやカプセルホテルといった、利便性とコストパフォーマンスを追求した宿泊施設です。ラブホテルやネットカフェなどを利用する訪日観光客も少なくありません。

なぜ今、ビジネスホテルなのか

日本人の感覚からすると、「せっかくの海外旅行なのに、ビジネスホテルに泊まるのか」と思う人が少なくないのではないでしょうか。客室は小さめが主流で、設備も豪華とはいえないビジネスホテルがなぜ人気なのでしょう。その理由を知るためには、訪日観光客のニーズを明らかにする必要があります。

現在、日本国内の宿泊施設を利用する10人に1人は外国人だといわれています。好況を呈するインバウンド市場、特に宿泊業界においては、外国人観光客の存在感は増すばかりです。

彼らの多くが、「豪華で贅沢な日本旅行」よりも、「低価格で充実したアクティビティを楽しめる旅行」を求めています。宿泊施設へのニーズも同様で、安価で宿泊できる割にサービスが充実しているビジネスホテルは、シティホテルよりも人気があります。

また、歓楽街や繁華街からの立地の良さを誇るラブホテルも、低価格で泊まれると外国人から人気があります。

日本人と違い、外国人の多くはラブホテルという固定観念を持ちません。逆に、オーディオ設備の充実、内装のユニークさ、利便性の良さといった実用性からあえてラブホテルに宿泊する外国人も少なくないのです。

また、寝泊りだけを目的としたカプセルホテルも、外国人観光客には人気があります。多くのベッドが壁に収納される形で並ぶ近未来的なデザインや、日本ならではのコンパクトな設備が、外国人観光客にはユニークなアクティビティだと映るようです。

高級ホテルや旅館では味わえない独自の体験ができること。また、低価格でありながら費用以上に充実した設備があること。これらの理由から、ビジネスホテルやカプセルホテル、ラブホテルといったコンパクトな宿泊施設が人気を集めているのです。