和食が世界的なブームになっている中、アメリカでも日本食は非常に人気があります。中でも注目したいのが、「ワサビ」です。
ワサビは日本特有の味というイメージがありますが、実は海外でも広く親しまれている味の一つなのです。アメリカではワサビは調味料の一つとして知られている他、スナック菓子にもワサビフレーバーがあるのだとか。
今回は、アメリカ人が好むワサビ味についてご紹介します。
西洋ワサビと日本ワサビの違いとは?
日本で古くから親しまれているワサビはアブラナ科ワサビ属の植物で、日本が原産です。お刺身や蕎麦の付け合わせとして、和食と共にその認知度は世界的に広がっています。
しかし一方で、東欧を中心に古くから食べられている「西洋ワサビ」という存在もあります。こちらはアブラナ科トモシリソウ属の植物で、「ホースラディッシュ」や「レフォール」という名前でソースや肉料理の付け合せによく使われています。
日本国内で食べられているワサビは日本原産のものだけ、と思っている人が多いかもしれませんが、実は「西洋ワサビ」も多く出回っているのです。
特に粉やチューブ状に加工してあるワサビは「西洋ワサビ」を原料にしており、一般の人が日常生活の中で口にするワサビは大半が「西洋ワサビ」であるといっても過言ではありません。
アメリカ人も大好きなわさび味のお菓子とは
ツンとくる辛味と強い刺激から、海外では敬遠されてしまいそうなワサビですが、アメリカでは意外な人気を獲得しているようです。
もともと、「西洋ワサビ」をローストビーフの付け合わせにすることの多いアメリカでは、ワサビの辛味や風味にはある程度馴染みがあると考えられます。アメリカでは早くから日本の寿司が人気となっていることもあり、ワサビの辛味を好きだと答えるアメリカ人も少なくありません。
アメリカでワサビが受け入れられている証拠に、「ワサビビーンズ」が挙げられます。
「ワサビビーンズ」は主にネット通販で販売されているお菓子で、豆菓子をワサビでコーティングしたものです。スパイシーな辛さが後を引くと人気で、お酒のつまみとしても食べられています。
この他にも、ワサビと醤油で味付けしたナッツや、ワサビジンジャー味のポテトチップスなど、アメリカではワサビ味のお菓子が続々と登場しています。
日本でもお馴染みのスーパーであるコストコでは、ワサビ風味のチーズも売られているそうです。
このように、アメリカではワサビ味はとても人気があります。
ワサビのビールまで登場!その味は・・・?
日本では調味料としての役割が主であるワサビですが、アメリカではワサビ好きが高じて、なんとビールまでワサビフレーバーが登場しました。
「Dogfish Head」という醸造所が開発したこのビールは、原料にワサビを加えて作られています。その名も『Rosabi』というビールは、苦味とハーブに似た風味を感じられる味なのだそうです。
期間限定での発売だったため、現在入手することは難しそうですが、日本人の我々にとってはなんとも気になる存在です。
今後もアメリカではさまざまなワサビフレーバー商品が登場することが予想されますが、日本でも外国人向けのワサビ商品開発に力が入っていくのではないでしょうか。