経費削減

夜間の設備点検の有効性にメスを入れる

2016.02.05

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

厨房設備や電気設備の点検は、深夜に行われることが多くあります。
一時的に設備が使えなくなったり、業者の出入りがあるために、宿泊利用者が行き来する日中は点検できない、ということになるからです。

しかし、深夜の点検は日中に行う点検よりコストがかかります。
また、点検に立ち会うスタッフも必要になります。

ここで考えてみたいのは、「設備点検は本当に深夜に行うべきなのかどうか」ということです。

日中に行うことも検討したい点検

例えば客室内の点検であれば、室内や隣室などに利用者がいる時間帯に、大きな音を伴う点検などは避ける必要があります。
しかし小規模な点検であれば、日中に行っても構わないのではないでしょうか。

むしろ夜間に行うことで、より物音が響いてしまったり、利用者に迷惑をかけてしまう可能性もあります。

日中であれば気にならない物音でも、夜間には大きく聞こえることがあります。
直接接していない部屋の点検時の物音が、後にクレームの原因になっては本末転倒です。

これは廊下などの共有部分の点検にも言えることです。

あえて料金が高くなる深夜に点検を行い、宿泊者に配慮しながらお金と神経とスタッフの労力をかけて点検を行うよりも、低コストで効率よく日中の点検を依頼する方が良い場合もあります。

カットできるコストはカットすべし

定期点検は代々同じ業者に依頼している、という老舗旅館も多いかもしれません。
点検のやり方や時間などが慣習化してしまうと、あえて見直す機会を持たないまま、同じ料金同じ内容で点検が続いていくことになります。

しかし経営状況や宿泊者の利用スタイルは年々変わっていくものです。
現在の状況に合ったコスト・内容で点検を行うことがベストです。

長く経営している旅館やホテルほど、業者との付き合いや地元企業への貢献などが求められてきます。

このしがらみにメスを入れないままでいると、経営難に陥ったり、再生の利かない状態に陥ってしまう恐れがあるのです。

カットできるコストはカットする、これが今後の宿泊業界の経営健全化に欠かせない姿勢であると言えるのではないでしょうか。

  •   
  •