経費削減

従業員とともに改めて考えたい「節水の必要性」について

2016.09.12

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ホテル・旅館などの宿泊施設の経費において、支出面で大きなウエイトを占めているのが「水」です。

毎日多くの利用者が訪れるホテルでは、トイレ・洗面所・お風呂といった宿泊者が使用する水の量が管理しにくいという一面があります。

また、館内設備の維持や清掃のためにも大量の水が使われています。ホテル内では常にどこかで水が使われているといっても過言ではないでしょう。

消費量が多く、管理しにくいためつい無駄遣いしてしまいがちな水。効果的な節水を実現するには、どうしたら良いのでしょうか。

節水器具は設置すべき?

節水というと、蛇口やシャワーに取り付けるタイプの「節水コマ」を思い浮かべる人が多いかもしれません。

水の勢いを調節することで大幅な節水が可能になる器具ですが、取り付けることで水圧が低下し、シャワーなどの使用感が悪くなるというデメリットもあります。

海外の安いホテルなどでは節水コマが取り付けられていることも多く、「水がチョロチョロとしか出ない」というストレスを感じたことのある人もいるかと思います。節水効果は高いのですが、宿泊者が不満を感じてその後のホテル利用をやめてしまうとなると、意味がありません

一般的に、シャワーの快適な水量は1分あたり10~12ℓあれば十分だといわれています。

現在の水量を測定し、この範囲よりも水量が多ければ、節水コマで調整するという方法が効果的だといえるでしょう。

ただし、節水コマ取り付け後の水量と使用感を再確認することが大切です。

従業員の節水を徹底しよう!

自宅では節水を心がけていても、外出中はじゃんじゃん水を使ってしまう、なんて覚えはありませんか?公衆トイレやショッピングモール、または旅先のホテルなどでは、節水を意識する人は少ないのではないでしょうか。

ホテルなどの規模の大きい施設では、自分が使った水は全体のごく一部だと思ってしまいがちです。

しかし一人の従業員がそう思っていても、それが数十人、数百人となれば大量の水が無駄遣いされていることになります。

厨房やパントリーで流しっぱなしになっている水を止めるよう意識付けし、従業員が使うトイレやシャワーには節水コマを付けるなど、細かな節水を徹底していく必要があります。

また、節水事業者による調査を行うこともおすすめです。上下水道の使用状況や節水可能な項目について、専門的なアドバイスを受けることができます。

事業者と節水器具にもよりますが、専門業者に依頼することで平均して20%前後の節水が可能となり、水道費用の削減に効果を感じている利用者が多くなっています。

節水器具の設置については、水道を止めることなく工事できるもの、設置後はメンテナンス不要のものなどがあり、ランニングコストを抑えての導入も可能です。

 

経費削減だけでなく資源保護にもつながる節水は、今後のホテル業界では必須項目だといえるのではないでしょうか。

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