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2016年春、なぜ予約が急増!?訪日外国人の旅行動向からわかること

2016.06.02

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楽天株式会社は3月に、「楽天トラベル」の2016年3月19日から5月15日までの予約人泊数をもとにした「春の訪日外国人の旅行動向」を発表しました。

その結果、わかったことがいくつかありました。



アジアからの訪日客は近くて便利な日本へやって来る

楽天の発表によると、宿泊予約先として最も多かった都市は東京都でした。次いで京都府、大阪府、沖縄県、福岡県となっています。東京や京都、大阪は根強い人気が見られます。

ここで注目したいのは、第4位の沖縄県、第5位の福岡県、第7位の愛知県です。この3県の人気については、航空便やクルーズ船など交通のアクセスの良さが反映されていると考えられます。もともとの交通網に加えて、便数を増やしたり、アクセスを拡充したことで、前年度より2~5倍の集客に成功しているのです。

訪日客の国籍別で見ると、中国・台湾・韓国・タイが多くなっています。中でもタイからの訪日客数は大きな伸びを見せており、ここには二つの要因があります。

一つは、4月にタイの旧正月があったことです。13日から15日までが旧正月の連休となり、この間に日本に旅行にやってくるタイ人観光客数が特に増加しています。「楽天トラベル」においても、前年比で約26%の伸びとなりました。

もう一つの要因は、ビザの緩和です。2013年7月より、15日を超えない短期間での滞在において、タイ国民はビザなしで日本に入国できるようになりました。これが追い風となり、2014年・2015年ともにタイからの入国者数は20%以上増加。もともと日本への関心も高かったこともあり、タイからの訪日観光客数は順調な伸びを見せているのです。

春はアジアからの観光客を取り込みたい季節

春といえば、日本ではゴールデンウィークという大型連休があります。前述のタイのように、他のアジア地域でも同様に連休を設けている国は少なくありません。

例えば中国では、日本の「お盆」に当たる「清明節」という休日が4月にあり、4月末から5月頭にかけては「労働節」という連休もあります。中国と台湾からの観光客は、4月に多くなりやすいということがいえます。

日本では、新年度の始まりで何かと忙しい季節でもある春。アジア地域においては、一大観光旅行シーズンといっても過言ではありません。春はアジアからの観光客がメインですが、夏から秋にかけては欧米からの観光客の増加が期待できるため、今から万全の受け入れ態勢を整えていきたいですね。

 

<参照>
楽天株式会社プレスリリース
「楽天トラベル、2016年 春の訪日外国人旅行(インバウンド)動向を発表」(PR TIMES)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000342.000005889.html

<関連>
インバウンドカレンダー
http://hotelsupport.jp/event