ホテルや旅館では、規模が大きくなるほど人件費もかさみます。特にホテルの場合は宿泊に関わることだけでなく、飲食やウエディング、宴会などさまざまな部門に分かれたスタッフが常駐し、業務に当たります。ホテルのランニングコストを抑えるために有効なのが人件費の削減ですが、実は人件費を削ることだけがコストカットにつながるわけではありません。
時に必要な経費を恐れずに計上することが、結果的に無駄な支出を抑えることにもつながります。ここではスカウトやヘッドハンティングに関わる費用の有効性について考えてみたいと思います。
宿泊者の満足度に直結する「優秀なホテルマン」
ホテルや旅館を検索できる口コミサイトなどで目に付くのが、「スタッフの対応が良かった・悪かった」という書き込みです。宿泊施設は毎日多くの利用者が訪れ、さまざまなニーズが発生するため機械化が難しい業界だともいえます。そんな中で、やはり対応してくれるスタッフの雰囲気や仕事ぶりというのは、宿泊利用者にとって非常にインパクトの強いものです。
裏を返せば、高いスキルとホスピタリティ精神を持つ優秀な従業員がいるだけで、利用者の満足度をあげることも可能だということです。実際、大手有名ホテルには、必ず人気のあるホテルマンがいます。お気に入りのホテルマンに会いたいから宿泊予約を入れる、という利用者がいるケースも珍しくはなく、一流のホテル・旅館になるほど優秀なスタッフは経営に大きな貢献を果たしているのです。
リーダーシップが取れて業務の円滑化を実現できるような従業員は、他の従業員にも良い影響をもたらしてくれます。もしくは、その人が居るだけで雰囲気が明るくなるとか、宿泊者に好かれるような従業員というのもホテルの魅力の一つとなります。
待っているだけではダメ!積極的な採用を
こういった従業員を得るためには、募集をかけて待っているだけではいけません。新規採用から時間と手間をかけて育てていくことも大切ですし、場合によってはスカウトやヘッドハンティングといった方法もあります。ヘッドハンティングを代行してくれるサイトなども登場しており、ノウハウのないオーナーにとって安心です。
即戦力になる優秀な従業員を得たい場合は、転職仲介サイトやヘッドハンティングサイトを利用することが有効です。初期費用はかかりますが、人材育成にかかる時間や費用を思えばお得だといえます。一見、人件費が増えるように見えますが、結果的に業務の効率化につながり、宿泊者の満足度を上げることでリピート率を高めることができれば、採算性があると考えられるのです。
真に効率的な経費削減のためには、長い目で見て必要となる経費を思い切って使うことも一つの手段です。