経費削減

無駄な費用をかけていませんか?リネン類のコストカット注意点

2016.11.28

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真っ白なリネン類は、いかにも清潔で手入れの行き届いたホテルの象徴。客室だけでなく、ホテル内ではいたるところでリネンが使用されており、しかもそのほとんどは外注業者にクリーニングに出されています。洗濯だけでなく、リネン自体をリースするリネンサプライ業者と契約しているホテルも多く、リネン類に関しては毎日少なくない費用がかかっています

ホテルの常識として、「客室内のリネンは毎日交換するもの」といった考えがあるのではないでしょうか?また、「リネン類をケチるのは、ホテルのグレードを下げることになる」と思うホテルオーナーの方もいるかと思います。しかし、それは本当に事実なのでしょうか?

リネンサプライ業者の選定でコストカット

リネン類のコストカットをするにあたり、見過ごせないのはリネンサプライ業者に支払う費用です。リネンサプライ業者はホテルの現場を見ることはありません。現場でリネン類が足りなくなることのないよう、余裕を持った量を供給し、その費用をホテルに請求します。ホテル側としては、供給されるリネン類の量に疑問を持たず、素直に受け入れて代金を支払っているところが多いのではないでしょうか。

一度、実際に使用しているリネン類の量と供給量のバランスをチェックしてみることが、コストカットへの第一歩となります。また、量を抑えるべきところとそうでないところの見極めも重要です。例えばレストランや宴会場で使われるテーブルリネンは、節約しすぎるとホテルの印象を悪くする恐れがあります。一方で、タオル類やシーツなどにはコストカットできる可能性があるのです。

現場のニーズに合わせたリネンサプライを目指す

ビジネスホテルや格安ホテルにおいては、リネン類は重要な節約対象となります。例えば、客室内にハンドタオルを置かず、使い捨てのスポンジをアメニティで設置するという方法があります。連泊する客室ではリネン類の交換を行わない、足りなくなったタオル類は必要な分だけ提供する、などの方法でも、コスト抑制につながります。

「エコのためにリネン類の交換を少なくしています」と説明することで、宿泊者にも協力をお願いしやすくなります。意外と、宿泊者の多くはリネン類が毎日交換されなくても気にしないものです。特にビジネスホテルではその傾向が強くなっています。

また、ホテルの従業員が使うリネン類についてもコストカットの余地があります。可能であれば、宿泊者が直接使用しないリネン類についてはホテル内で洗濯する、またはグレードを少し落とすなどして、使用には支障をきたさない程度のコストダウンを実行しましょう。ただし、従業員用のリネンを別扱いにすることで人件費や手間がかかることを考慮すると、無理をしてまで自分たちで洗濯したりリネン管理を行う必要はありません

リネン類は扱う量が膨大で、非常に手間のかかる備品です。それゆえ、管理をサプライ業者に一任してしまうホテルが多く、費用の無駄や契約内容が現場ニーズとマッチしているかどうかに気がつかないまま長年放置してしまっているケースが珍しくありません。ホテル全体のコストカットを行う際は、ぜひリネン類のコストにも目を向けましょう。一つ一つは少額でも、毎日かかる費用なので決してばかにはできないのです。

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