ホテルなのだから電気代がかかるのは当たり前、と思っているオーナーの方は少なくありません。
しかし、実は電気代こそ最も早い段階でコスト削減すべきものです。
利用者も、ホテルや旅館側からしても、つい無駄遣いしてしまいがちな電気代ですが、ちょっとした心がけでコストダウンすることが可能なのです。
例えば、夜間のフロントスペースの照明がつけっぱなしになっているかもしれません。
夜遅くまで利用者の出入りがあるビジネスホテルやカプセルホテルの場合はやむを得ませんが、山間にある旅館や繁華街から遠く離れた立地にあるホテルなどでは、夜遅い時間帯にフロントを訪れる人は非常に少ないのが事実です。
万一に備え、また利用者が訪れることも考え、フロントスペースを完全に消灯することはできません。
しかし最低限の照明利用に留めることで、無駄な電気代をカットすることができます。
また、施設内の電気製品について見直すことも有効です。
客室内のテレビや冷蔵庫、ドライヤーといった電気製品については、省エネ機能のついたものに取り替えるという方法があります。
買い替え費用はかかりますが、ランニングコストを長期的に考えた結果、電気代を節約することも可能なのです。
宿泊者が退室後もエアコンなどの電気製品がつけっぱなしにならないよう、カードキーによる通電システムを導入するなどの方法もあります。
利用者がカードキーを入れることで室内の電気および電気製品がオンになるシステムなので、消し忘れや無駄遣いを抑制する効果が期待できます。
このシステムを利用する場合、客室の入り口にカードキーの挿入口を設置する必要があります。
これはカードキーの紛失を予防することにもつながるので、利用者にも運営者にも嬉しい仕組みだと言えます。
大規模なホテルになればなるほど、こういった通電システムは有効です。
いちいち部屋の電気製品についてチェックする手間も省けるため、作業の効率化に役立ちます。