コラム

団体利用をガッチリつかめ!旅行会社と上手なお付き合いをするためにできること

2016.01.18

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個人の利用者も大事なのはもちろんですが、経営に直結するのが団体の利用者です。団体旅行の宿泊営業はホテルにとって大切な商品である客室の予約受付と販売管理を行う経営の根幹を担う仕事といえます。旅行会社との駆け引き、そして付き合い方を知って大きな武器を手に入れましょう。



旅行会社との交渉を覚えましょう

旅行会社との交渉を上手くまとめることによって、大口の利用者を恒常的に獲得することが出来ます。多少の苦労をしてでも、取りまとめて形にすることが経営にとっては大きな安心感を得られるでしょう。色々なケースを想定して、細かに予約方法を決めて契約を結ぶことになります。

ブロック予約

協定に入っているホテルから、一定期間一定数の部屋の予約を旅行会社に委託してしまうやり方です。旅行会社は確保した部屋を在庫として扱い、委託期間赤に自由に販売しますが、売れ残った部屋はホテル側へと戻るのがこの予約方法です。

スポット予約

注文が発生した時点で予約をしてもらう形態。団体旅行や旅行会社の募集型企画旅行のように時期は決まっているものの、具体的な人数などは決まっていないような場合でも仮予約といったかたちで事前に契約することがあります。

旅行会社はこの2つの予約法を、個人向けに充てるか団体充てにするかを考えて対応しているのです。

旅行会社との駆け引きをするにあたって

旅行会社にとっての仕入れと一言で言っても内容は様々で、純粋に部屋のみを仕入れる場合はもちろん近年ではホテルとしても企画商品ごと仕入れるといった形も多く見られます。単に部屋を提供する…というわけでは無く、部屋にこんな食事がついて、施設の利用券がついて…といったように付加価値の付いたもの全体を仕入れてくれるのです。

また、旅行会社によっては季節ごとに繁閑の差が激しく、仕入れの量や金額についての交渉が多く行われることになるでしょう。繁盛期ではそれなりの需要が見込めるために、出来るだけ多くの部屋を仕入れたいと思うものですし、閑散期だと掃け切れないと困るので最低数だけ確保…といったように難しい判断を迫られるのです。

旅行会社も経営について真剣に考えたうえでの希望ですから、先方の言い分を十分に理解したうえでホテル経営上の理想形に近付けるように交渉を進めるべきでしょう。

  • 繁盛期
    旅行会社は、売れる自信があるためよりたくさんの部屋を確保しておきたい。ホテル側としては、仕入れたい先方をみて価格面で強気の交渉が可能になる。
  • 閑散期
    旅行会社は、仕入れても売れるかどうかのリスクがあるので、仕入れに慎重になる。ホテル側しては、旅行会社に少しでも仕入れてもらうために様々な特典など普段以上に魅力のあるサービス(付加価値)を提供する。

旅行会社との契約について

旅行会社の多くは、ホテルと事前に協定契約といった契約を交わしています。契約料金はもちろん、宿泊券の発行や手数料と言った金銭に関わる部分の取り決めを細かに定めておくことが必要だからです。

集客そして送客にはキャンペーンや宿泊招待券、パンフレット等を使用する場合がおりますが、そういった時に1割手数料として支払うといったように旅行会社によって割合が若干違いますので、そこをきちんと確認しておきましょう。

近年では、アナログの集客よりもインターネットを利用した集客が主になってきており、維持管理もインターネット上で完結する場面が多く見受けられます。この傾向によって、手数料の若干の低下といった見直しがなされているケースが多いようです。