ホテル業界の「今」を知りたいなら、ぜひ本書を手に取ってみて下さい。業界の表裏事情、トレンド情報、主要各社のプロフィール等、ホテル業界の幅広い情報が一冊に集約されているからです。

タイトルにある通り、本書はホテル業界をさまざまな角度から比較、研究している業界本です。

ホテル業界内で働く人のための情報本として、またはホテル業界へ新しく踏み込む人のための入門書としても使えるようになっています。

知りたいことがさくっと引ける業界大辞典

本書の魅力は、多くの情報がコンパクトに見やすくまとめられていることです。基本的に、一見開きに一つの情報が集約されており、主要な情報をすぐに読み取ることができるようになっています。

また、写真やグラフも効果的に取り入れられているため、視覚的にもわかりやすいのも魅力のひとつだといえます。各ホテルの客室や外観の写真も掲載されており、いろいろなホテルの特徴を掴みやすくなっているのも嬉しいところです。

ホテル業界で働く人にとって特に必読なのは、第二章の「多様化するホテルとその歴史」と第六章の「21世紀のホテルビジネス」ではないでしょうか。

特に第2章においては、国内のホテルと海外のホテルについて分類と歴史を解説していて、ホテル業界の土台となる情報をすばやく吸収することができます。各ホテルの特徴やニーズについて学ぶことができるので、これからホテル業界を志望したいと考えている学生にとって、業界研究に役立つ情報が多く掲載されているといえます。

第6章はホテル業界の今後について、経営者の視点からスポットを当てています。ホテル経営に関わるポジションにいる人、転職やキャリアアップを考えている人にとって、非常に役立つ情報を得られる章となっています。

本書はページ順に通読してもいいですし、気になる箇所だけを飛ばし読みすることもできます。欲しい情報だけを拾い読みすることができる辞典のような構成になっているため、忙しい人でも手に取りやすい本なのです。

各ホテルプロフィールも充実！

本書には、大手ホテルを中心としたホテルのプロフィールも多数収録されています。各ホテルの特徴や強みについてもまとめられており、ホテル利用時の比較も簡単にできるようになっています。

本書では、各ホテルについて利用者目線と働くスタッフ目線の両方から見ることができます。宿泊者側からではわからない、大手ホテルの裏事情を知ることもできるため、読み物としても非常に面白みがあります。

ホテル就職を目指す学生の人にとっては、本書一冊があれば主要ホテルの概要と最新情報が手に入ることになります。やりたい仕事、職場の雰囲気を掴みやすくなるため、就職活動のために必要なリサーチに要する時間を大幅に短縮できるのではないでしょうか。

これからホテル業界を目指すという人におすすめ！

ホテルの経営から就業環境、ホテル業界を取り巻く「今」まで、幅広くまとめている本書では、ホテル業界初心者が知っておきたい基本的な情報を効率的に網羅することができます。

ホテル業界を志望する学生の方はもちろん、転職を考えている人や、ホテルでのパート・アルバイトを希望する人にとっても本書は非常に役立ちます。ホテルで働くとはどういうことか、どんな心構えが必要か、ということが、本書を通読することでよくわかるのです。

「ペストリー」や「ブッチャー」、「スチュワード」といった業界用語についても解説もあるため、予備知識を蓄えることにも役立ちます。

すでにホテル業界で働いている人にとっては、マーケティング戦略やIT戦略について書かれている部分を熟読しておくと良いのではないでしょうか。今ある仕事からさらに一歩進んだ先へステップアップするために、これらの情報が役に立つことと思います。

ホテル業界の中と外、両方からバランスよく業界を見渡すことができる本書を読めば、誰もがホテル業界通になれるのです。

ホテルに関する仕事をしている・目指している人はもちろん、ホテルが好きだという人にとっても、本書はとても面白く読み進めることができます。

ホテルについて今よりもっと詳しくなりたい、と思うあなたは、ぜひ本書を手に取ってみてください。当たり前のように大勢の利用者を迎えてくれるホテルが、いかに多くの努力によって支えられているか、今一度改めて感じることができるはずです。