コラム

実はたくさんある!?外国人観光客が不満に思っていること

2016.02.22

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日本は観光業に関してはまだまだ発展途上といわれています。しかし、世界の都市について旅行者による総合的な満足度を調べた調査では、パリやニューヨーク、ローマといった世界的有名な観光都市を抑え、東京が第1位になったのです。

日本を訪れた外国人観光客にまた来たいかどうかを聞いた調査では、約9割の人が「必ず来たい」や「来たい」と答えてくれているという事実も。多くの外国人観光客が日本旅行に良い印象を持っていくれていることが明らかになってはいますが、逆に不満に思っていることもあるのです。



外国人観光客の不満とは

村山慶輔著『訪日外国人観光ビジネス入門講座』の中で、「観光客の不満と解決すべき課題」が指摘されています。

例えば、日本人から外国人観光客に向けたコミュニケーションの不十分さ。日本では思ったことをはっきり言わなかったり、目を合わせないで話すことがごく自然にあります。しかし海外の国々では、目と目を合わせ感情をはっきり表現してコミュニケーションを取ることを好むところが多くあるのです。

海外旅行に行って、現地の人々のフレンドリーさや人なつこさに驚いた経験がある人も多いのではないでしょうか?特に欧米諸国では、見ず知らずの人でも挨拶やちょっとした世間話をするのはごく普通のコミュニケーションの一つです。積極的に人とコミュニケーションを取る文化を持つ人たちにとっては、日本に旅行にやってきた際、日本人の対応に戸惑うことも多いのだそうです。

  • 目を合わせてくれない
  • 話しかけると逃げてしまう
  • 無視されている気がした

これらは、外国人観光客が日本旅行の際感じた不満の代表的事例です。また、言葉が通じなくて困った、日本文化がわからず困った、という意見もあります。

観光面での不満も実は多い

日本は外国人観光客の受け入れ態勢がまだ整っておらず、さまざまなシーンで不満に思われてしまうことが少なくありません。特に街中の外国語表記については、早急な対策が必要です。道路標識や地図案内、鉄道やバスの路線図など、観光客が利用する機会も多いものについては、複数の言語表記がしてあると喜ばれます。

同様に、ショッピングや宿泊の際利用する施設でも、多言語表記を求める声は多くなっています。こういった施設を経営する方々は、英語だけでなく中国語、韓国語くらいまでは用意しておくと良いのではないでしょうか。日本にやってくる外国人観光客のうち、半数以上はアジアからの訪日客です。英語が分かる人々も多いのですが、やはりアジア言語を重視する必要性は無視できません。

言葉がわからなくても、目を見て笑顔でコミュニケーションを取るだけで、遠い国からやってきた観光客たちの気持ちを和らげることができます。必要最低限のものについてはメモや看板で多言語表記をし、対人対応のときは笑顔で接することを心がける。これだけでも相手の満足度を高めるのに非常に有効です。

また、日本ではクレジットカード払いのできないお店も珍しくありませんが、これも外国人観光客にとっては不満の原因となります。特に中国人は日本でたくさん買い物をしていく傾向があり、現金よりカードを多用する人が多くなっています。安心してよりたくさんの買い物をしてもらうためにも、カード払いを導入することはおすすめです。

外国人観光客が不満に思っていることを知り、できるだけその不満を解消するよう働きかけていくことが、集客アップにつながります。今回ご紹介したポイントをふまえて、より多くの外国人観光客に満足してもらえる環境作りをしてみてはいかがでしょうか。