食文化は国や地域によって大きく異なります。海外からは日本といえば和食のイメージが強く、魚介類や海藻類・野菜を多く食べているイメージがあるようです。

それとは逆に、肉料理といえば欧米の食卓のイメージがあるのでは？特にアメリカは「肉好き」「肉をたくさん食べる国」という印象を持っている人が少なくないのではないでしょうか。実は今、「肉好き」な欧米の人々から、「日本の肉料理」が注目されています。

日本の肉料理はヘルシー？しゃぶしゃぶの人気ぶり

最近は世界的な和食ブームといわれ、海外のあちこちで日本料理店が出店を果たしています。寿司や天ぷらに続き、日本の定番メニューも世界進出を始める中、熱烈なファンを増やしているのが「しゃぶしゃぶ」です。

「しゃぶしゃぶ」は日本の一般家庭ではおなじみのメニューですが、海外ではまだまだ知名度の低い料理です。薄切り肉を使っているため、海外の人には貧相に見えてしまうというデメリットも。

しかしアメリカでは近年、日本流しゃぶしゃぶのお店が増えつつあります。お店を訪れるアメリカ人の多くが、しゃぶしゃぶを知らない・もしくは食べたことがない状態で来店。しかし一度しゃぶしゃぶを味わうと、ほとんどの人がそのおいしさの虜になるのだといいます。

しゃぶしゃぶで使われる薄切り肉はアメリカでは珍しく、湯がいて食べるというのもアメリカにはない文化。ゴマだれやポン酢だれの味わいも意外と人気で、野菜を多く食べられる点もポイントが高いようです。

しゃぶしゃぶの「自分で調理する」楽しさもウケていて、全ての面で満足の料理として人気が高まっているのです。

焼肉やすき焼きは「憧れの日本の味」？

しゃぶしゃぶだけでなく、焼肉やすき焼きも海外では人気が高いメニューです。焼肉に関しては、特に「タレ」が人気。日本ではおなじみの「焼肉のタレ」が、欧米の人からすると「肉に合う完璧なソース」として絶賛されています。

外国人観光客の中には「日本で焼肉を食べたい」という人もいて、日本の焼肉屋ならではの鉄板を囲むスタイルや、お店ごとにこだわりの味が楽しめるタレなど、焼肉屋自体が観光スポットとして人気があります。

すき焼きについても、同様のことがいえます。特に欧米からの観光客には高級すき焼き店が人気。純和風の雰囲気を楽しめる老舗で、和牛の美味しさを堪能できるすき焼き店は、外国人観光客から強く支持されています。

目の前で調理してもらえるという点も人気の理由の一つ。日本人以上に、欧米の人々は食事シーンでのエンターテイメントを楽しむ習慣があるのです。

日本のマンガやテレビドラマなどが海外でも広く楽しまれている現在。日本の一般家庭の食卓を彩るメニューとして登場する肉料理たちは、海外の人々の興味の的でもあります。美味しくてヘルシーな日本の肉料理は、今後、海外でも広く楽しまれるようになるかもしれません。