「ニンジャ」といえば、日本が世界に誇る文化の一つだといっても過言ではありません。
日本では「歴史上の存在で、現代日本には本物のニンジャはいない」という認識が一般的ですが、海外ではそうとはいえません。ニンジャを題材にしたアニメや漫画の影響を受け、今でも日本にはニンジャがいると思っている外国人は少なくありません。
それを裏付ける事実として、3月にこんなユニークなニュースが報じられました。
『愛知県が観光PRのために「ニンジャ」を募集したところ、世界中から希望者が殺到した』
2015年に発足した「徳川家康と服部半蔵忍者隊」2代目メンバーの募集に、「憧れのニンジャになれる」と海外からの志願者が多く現れたというのです。
海外メディアもこぞって報じたニンジャ募集
募集についてフランスのAFP通信やアメリカのCNNといった海外メディアが多数報じたこともあり、応募者の中には約40カ国の外国人200人が含まれていました。国別で見ると最も応募者の多かった国はアメリカ(38人)で、次いでロシア(29人)となり、アメリカでのニンジャ人気の強さが伺えます。
外国人応募者の中で書類審査を通ったのは13人、自費参加によるオーディションを受けたのは4人でした。
結果、アメリカ人のChris O’Neill(クリス・オニール)さんが晴れてニンジャに選ばれ、「天(SORA)」として採用されました。
今回の募集では、多くの参加者が「ニンジャは憧れ」と述べていました。中には「忍者ハットリくんを見て、私も人を助ける忍者になりたい」と熱く語る参加者もいたといいます。
そして、ついに5月5日のお披露目演舞が!
新メンバー候補として決定していた7名(外国人1名、日本人6名)は、4月6日から約一ヶ月間、忍者修行を積んできました。
そして、ついに去る5月5日、名古屋城西の丸ステージにてお披露目式と出陣式が行われました。
家康の「伊賀越え」をテーマに、軽やかな刀さばきと身のこなしで、服部忍者隊が敵から家康を守るという見応えのあるパフォーマンスに、来場者から大きな拍手が送られました。
その様子は、「徳川家康と服部半蔵忍者隊 公式YouTubeチャンネル」にて見ることができます。
さっそく、海外メディアからの取材も入り、忍者隊のクールな姿がさらなる憧れを生む予感。
名古屋城や中部国際空港に出陣することが多いようですが、国内外での観光PRのために様々な場所で目にする機会が増えることでしょう。
知事から任命された愛知県観光PR忍者隊としての任務を全うすべく、さらにさらに精進していくとのこと。今後の活躍が楽しみです!
いまだに世界中で人気を誇る「ニンジャ」の存在
欧米を中心に、海外でも日本のニンジャは身近な存在であり、憧れの対象であるということがよくわかります。日本ではファンタジーの中の存在と思われがちなニンジャですが、実は海外では非常にリアルな存在として深く愛されているようです。
アメリカンコミックのヒーローとして世界中で愛されている「バットマン」も、実は日本のニンジャをモデルにしているという説があります。
世界的な名作にも影響を与えているニンジャは、日本のインバウンド市場においても非常に力のある存在だといえるのではないでしょうか。
<参考>
愛知県 振興部観光局観光振興課主催 「徳川家康と服部半蔵忍者隊」新規メンバー募集ページ
http://www.aichi-ninja.rdy.jp/bosyu/