ニュース

静岡県旅組、外国人客対応のための2つのツールを作成!ホテルや旅館などで好評!

2016.05.24

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ホテルや旅館にとって、増加している外国人客への対応は急務の課題です。言語面だけでなく、大浴場の入浴の仕方や浴衣の着方、靴をどうするかといった文化的な面でのケアも求められていますが、外国人とのコミュニケーションに慣れていない施設も多くあります。

そこで重要なのが、外国人客への対応ツール。よく使う英語フレーズや、宿泊施設内で起こりうるトラブルなどを想定したマニュアルがあれば、全てのスタッフが外国人客に適切な対応を取ることができるようになります。

今、静岡県ホテル旅館生活衛生同業組合(静岡県旅組)が作成した、外国人宿泊客対応のための2つのツールが注目を集めています。



会話シートとおもてなしマニュアルでスマートな対応を

静岡県旅組が作成したツールは2つ。一つは4ヶ国語で表記した指差しコミュニケーションシート。館内でのさまざまなシーンを想定した会話や単語が、英語・中国語・韓国語・タイ語で表記されています。中国語は簡体字と繁体字の両方が表記されています。

チェックイン・アウト時や食事、外出、トラブル時に対応できる内容となっており、イラスト付きなので英語がわからないスタッフでも指差しすることで外国人客とコミュニケーションすることができる仕組みです。

もう一つのツールは、ムスリムの宿泊客へのおもてなしマニュアルです。ムスリム客は訪日外国人客数の全体から見ればまだそこまで多くはありませんが、今後急速なペースで増加することが見込まれています。また、宗教上の制約があるため、対応の仕方が難しいという特徴があります。

こちらのおもてなしマニュアルには、豚肉やアルコールの使用に関する配慮の仕方や礼拝に関するアドバイスなど、ムスリムの宿泊客が快適に過ごせるために必要な情報がまとめられています。

ムスリムの人々をもてなす際は食事面では食材だけでなく調理器具や調理の仕方にも気をつけなくてはいけません。また、国や宗派によって戒律への解釈も異なるため、柔軟な対応も求められます。静岡県旅組が作成したようなマニュアルがあれば、基本的なおもてなしルールを設けることができるため、多くの旅館やホテルでムスリムへの理解を深めることができるでしょう。

ツールの導入で、外国人客の対応を迅速に!

外国人客への対応マニュアルは観光庁や地域行政などからも多く発行されています。しかし使いやすさという点で考えると、静岡県旅組が作成したもののように、日本人からも外国人からもわかりやすいということが不可欠です。

おもてなしツールを作成・活用することは、今後も増え続ける外国人客を多く取り込むことにつながります。外国語を話せるスタッフを採用することも大切ですが、このようなツールを導入して外国人客の受け入れ態勢を整えていくという方法もおすすめです。

<参考資料>静岡県旅組 お知らせ
「ゆびさしコミュニケーションシート作成致しました」
http://www.shizuokayado.jp/home/osirase_list/yubisashikomyunikeshonshitozuochengzhishimashita
「ムスリム宿泊客おもてなしマニュアルを作成致しました」
http://www.shizuokayado.jp/home/osirase_list/musurimusupokeomotenashimanyuaruwozuochengzhishimashita