今、スマートフォン向けの観光アプリの開発が相次いでいます。
主に訪日観光客向けに作られている観光アプリですが、内容の充実ぶりと使い勝手の良さは日本人の国内旅行者にも好評です。地域観光を盛り上げ、外国人旅行者へのアピール材となることが期待されている観光アプリの実態に迫ります。
観光アプリとは何か?活用の幅の広さが魅力
函館市は、スマートフォン向けの無料アプリ「函館NAVI」を公開しました。これはルート検索や施設情報、災害時のハザードマップにも使用できるアプリです。
アプリ内のルート検索機能は、バス事業者や市電のダイヤ情報をもとに構築されており、地図上の主要スポットやバス停だけでなく、任意の場所を指定してルート検索することも可能です。また、施設情報は市の公式観光情報サイトと連動しているため、正確な情報が取得しやすくなっています。
「函館NAVI」アプリは青森市との「連携」が取れることが最大の特徴です。青森市版のアプリをダウンロードした端末であれば、函館市と青森市双方のアプリを切り替え表示することができるのです。
観光客だけでなく、市民の利用も見込んだ充実した内容となっています。
地図発行の大手・昭文社からも無料アプリが登場
『マップル』『ことりっぷ』などの地図やガイドブックでおなじみの昭文社からは、国内31エリアの情報を掲載した無料情報アプリが登場しています。「DigJAPAN!(ディグジャパン)」と名付けられたこのアプリは、5つの言語に対応。各国別のFacebookのページや総合的なホームページとも連動し、充実したコンテンツが魅力です。旅行プランの提案や緊急時の対応なども掲載されています。
「DigJAPAN!」の強みは、訪日旅行に関する情報を幅広くカバーしていることです。日本に初めてやってくる外国人観光客でも、このアプリさえスマートフォンに入れておけば、旅行中に知りたい情報はだいたいチェックすることができます。
外国人客を取り込むツールとして、期待が大きい!
今後もさまざまな観光アプリが登場すると予想されます。訪日外国人観光客はこうしたアプリを使い、飲食店や宿泊施設に関する情報を集めて移動します。外国人客を取り込みたい宿泊施設にとって、観光アプリとの連動や提携サービスへの参加は必須だと考えられます。
続々と登場する観光アプリについてチェックし、必要であればアプリの運営に積極的に参加していくことが、今後のインバウンド市場で生き残るために不可欠だといえるのではないでしょうか。
<参考>
函館NAVI パンフレット(PDF):
http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2016033000045/files/SCAN-335.pdf
DigJAPAN!(ディグジャパン) ニュースリリース:
http://www.mapple.co.jp/corporate/news/2016/04/6773.html