2016年1月27日、三越銀座店内に「ジャパンデューティーフリーギンザ」がオープンしました。「日本空港ビルデング」、「三越伊勢丹ホールディングス」、成田国際空港の100%子会社である「NAAリテイリング」の3社によって設立された空港型免税店です。
「ジャパンデューティーフリーギンザ」で買い物した商品は、羽田や成田空港で受け取ることができ、訪日客の買い物をより快適にサポートする運営体制が整っています。
基本的には訪日客がメインターゲットですが、一ヶ月以内に出国する日本人も利用することができます。
広々とした店内はゆとりを持たせたレイアウトが特徴的で、高級感を感じさせる内装となっています。想定する客層は富裕層の個人旅行者や法人需要であり、団体客をターゲットとする既存の免税店とは一線を画します。
高級ブランドの充実で差別化を図る
「ジャパンデューティーフリーギンザ」が狙うのは、他の免税店との差別化です。高級ブランドの出店を充実させ、日本の伝統工芸品や陶器などを扱うコーナーも設置し、客単価の高い商品が多くなっているのが特徴です。銀座という街の雰囲気と、三越のブランド力を前面に打ち出した免税店となっているのです。
空港型免税店では、買い物客が海外へ出国することを確認する必要があります。しかし、会計時に毎回パスポートなどの書類を確認するのは、見せ側としても客側にも手間がかかるのが難点でした。
「ジャパンデューティーフリーギンザ」では、この手間を解消するために独自のシステムを導入しています。
まず、買い物客は入店時にあらかじめ名前やパスポート番号などの情報を登録し、必要情報を記録した二次元バーコードが発行されます。店内には商品サンプルが展示され、買いたい商品は注文カードやタブレット端末などから注文。会計後には「輸出確認書」が発行され、実際の商品は空港での出国手続き後に引き渡される、という形になっています。
こうした効率的なシステムの導入で、訪日客は買った者をいちいち持ち運ぶ必要なく、大量の買い物をすることができます。
今後の「爆買い」をさらに後押しする空港型免税店は、銀座だけでなく複数の場所で展開されることが予想されます。