新宿に日本最大級の高速バスターミナル「バスタ新宿」が完成したことを追い風として、今、国内外の観光客から高速バスの人気が高まっています。

今後も利用客の増加が見込まれる高速バス業界に、新たな動きが登場。それは低価格でより便利な高速バスを求める声に答えて新設される予定の、「ウィラーエクスプレス」による低価格路線バスです。

地域住民の声を受け、低価格高速バスが誕生

高速乗合バス「ウィラーエクスプレス」を展開するウィラーアライアンスは、JR大崎駅西口と成田国際空港、千葉県成田市芝山町を片道運賃1200円で結ぶバス路線を10月に新規開設することを発表しました。

これは大崎駅から成田空港への低廉なバス路線を望む品川区の声と、都心への日常の足の確保を求める芝山町の要望を踏まえ、成田空港とウィラーアライアンス間の相談により実現したものです。

大崎駅西口バスターミナルから成田空港を最短75分、芝山町役場までは最短90分で結ぶことになるこの路線は、6車両が投入され上り下りで合計約30便程度の運行が計画されています。

これにより、「都心から遠い」「交通費がかかる」といったイメージの強かった成田空港への利便性、低コストでの移動が可能になります。新幹線への乗り継ぎもしやすくなるため、訪日外国人客の取り込みも重要視されています。

「ウィラーエクスプレス」では、訪日外国人客向けの自社サイトを通じて予約も可能です。すでに年間10万人の訪日客を運んでおり、今後この新たな路線を活かして、さらなる訪日客の取り込みを実現したい考えです。

また、「ウィラーエクスプレス」が全路線乗り放題になる、訪日客向け「JAPAN BUS PASS」も利用可能となる予定で、大崎―成田空港間だけでなく、その先の地方各地へ訪れる外国人客の利用も見込んでいます。

高速バスの路線網が拡充することにより、今後のインバウンド市場では高速バスの存在感がますます強くなっていきそうです。

＜参考＞
WILLER ALLIANCE 株式会社 プレスリリース：
http://travel.willer.co.jp/press/detail.php?id=216