一昔前までは、ホテルに宿泊する際、ホテルに電話をかけて予約を取るのが一般的でした。しかし、インターネットが普及した今、宿泊予約のほとんどをインターネット上で行うという利用者が増えています。インターネットを使ったホテル予約には、会員制サイトやホテル独自のサイトまで関連する様々なシステムがあります。現在、一般的に使われているホテルのコンピューターシステムについて知っておきましょう!
ホテルで使われているコンピューターシステム
今やホテルに必要不可欠となっている様々なコンピューターシステム。大手のホテルでは必ずと言ってよいほど、導入されているコンピューターシステムがあります。
ホテルは24時間休む間がありません。システムをネットワーク化することで、お客様の希望や要望を迅速に吸収し把握できるようになり、今までよりも更にホテルの利用者にとって快適な環境を整えることが可能になったのです。
PMS(Property Management System)
マネジメントの「M」がつくことからわかるように、ホテル全体の管理を行うための重要なシステムです。フロントを中心として使われています。チェックインやアウトの管理に始まり、ルームサービスの注文状況、各室の電話の利用状況、安全管理などを様々な部門とつないで行なっている基幹システムとなっています。
ホテルの宿泊予約に関係するシステム
近年、インターネット経由の宿泊予約が増え、予約システムもより便利なものが登場。大きく分けると3つのシステムがあります。
CRS(Central reservation System)
チェーン展開しているホテル向けの予約システム。1つのデータベースを各店が共有することによって、加盟しているホテルの予約状況を一括で管理把握することが出来ます。会員制ホテルの会員専用ページの予約システムもここに含まれます。3大CRSとして、「アマデウス(Amadeus)」、「セーバー(Sabre)」、「トラベルポート(Travelport)」(傘下に「ガリレオ」と「ワールドスパン」)があります。
GDS(Global Distribution System)
「G」はグローバルの頭文字を取ったもので、その名の通り世界中のホテルの予約状況を管理提供する予約システムです。世界中を網羅しているシステムで、航空会社と連携しているというのが大きなメリットとなっています。航空券とホテル、レンタカーを一括して予約管理することが出来ます。外資系ホテルが強いとされているのは、こういったシステムを使用しての一括管理とホテル業界以外にも繋がりを持てる部分でしょう。
IRS(Internet Reservation System)
インターネット上で単体のホテル、チェーンホテル、ネット予約会社などの情報を提供しているシステム。インターネット上での個人予約も可能なシステムです。
かつての宿泊予約といえば、電話以外ではファックスや旅行代理店経由での連絡が主でした。IT化が進んだ近年では、各ホテルが上記の予約システムをPMSと接続し、顧客獲得に役立てるようにしています。予約システムをより効率的、効果的に利用することで利用者拡大を図り、予約が便利なホテルとして認知されているのです。