コラム

【部門を知る!】いかに売り込むかが大事!?イメージアップに貢献する「営業企画部門」の業務について

2016.03.02

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営業・企画もホテルにとっての生命線です。客室から宴会場、レストランでの特別企画やディナーショーのチケットに至るまで、ホテルのありとあらゆる売り物をどうセールスするかは営業企画部門にかかっているといえます。営業企画部門の各業務について理解を深めておきましょう。




営業(セールス)

ホテルの営業は、企業や団体、個人あるいは旅行会社代理店や航空会社との提携商品など様々なものに対して行われています。客室を売り込む際は、旅行会社を通じて大口の団体客獲得を目指すのが基本ですが、大規模な会議の開催や学会の開催をする際には、合わせて客室やその後の宴会の売り込みをかけることが多くあります。

こういった営業活動はライバルとなる他のホテルでも活発に行われており、見積り合わせ(相見積)や競争入札制度を投入する企業もあるほど。価格で売り込むのはもちろんですが、どれほど自社のホテルが魅力的なのかをアピールし、他社と差別化することも重要項目となります。プレゼン能力に長けた人材をこの部門に配置することが必要となります。

企画(プランニング)

ホテルのプランニングとしては、全館イベントはもちろんのこと、宿泊と提携店舗とのパック商品、ロビーを主会場としたイベント等様々なものが考えられます。

最近ブームなのが、観光PRを兼ねて、ご当地特産品やゆるキャラグッズの販売をするというものです。また、その土地の美味しいものが試食品やホテル内のレストランとのコラボメニューとして提供されたり、期間限定でその土地の地酒が提供されたり…といった地域に特化したイベントが大盛況となっています。ホテルと長く繋がりを持ってもらえるように…と、各種SNSアカウントの開設・運営やメールマガジン配信といったサービスを提供するホテルも出てきました。これについては、広報担当者との連携が求められます。

広報(PR)

プレスリリースをマスコミや各種メディアへ流すなど、ホテルのイメージアップのために取り仕切るのが広報の役目です。
たとえば、「ホテルの老朽化という大ピンチをリノベーションによってイメージ一新!」という時に、いかに外部にPRできるかは、広報にかかっていると言っても過言ではありません。

<参考>みどりの風リゾート

施設の老朽化によってリノベーションを余儀なくされた北海道の温泉郷に立つ老舗が大規模リニューアル。20個の露天風呂と新浴場を前面に出し、女性や子供に優しい施設の拡充に成功しています。今までの大衆ホテルといった印象から大きく変化し、リゾートホテルとしての立ち位置への変換に成功した事例です。

その一方で、ホテルにとってマイナスとなるような事件や事故の公表や記者会見についても、慎重に対応できる能力が求められる重要な部門です。メディア関係者からの問い合わせに対して返答を行なうことや寄せられたクチコミに対して返事を書くと言ったきめ細やかな対応がホテルの印象に影響を与えます。また近年では、企画のセクションと連携し、インターネットを活用して集客のために対策をうっているホテルが増えています。公式サイト(ホームページ)に加え、各種SNS等で最新の情報を発信し続けることも重要な業務のひとつになっています。

ホテル内外の情報を常に把握し、いかにアピールできるかが鍵を握る部門です。