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本がテーマのホステル誕生!「泊まれる本屋」に見る、新たな宿泊施設の可能性

2016.03.17

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訪日外国人が急増し、東京都や大阪・京都など、日本の都市部では宿泊施設の不足が深刻化しています。大手ホテルチェーンやビジネスホテルが続々と新規オープンする中、ホテルという業態にこだわらない新たな宿泊施設も登場しています。

今回注目したいのは、観光スポットにもレジャースポットにもなる、新感覚の宿泊施設です。

注目のホステル「泊まれる本屋」

2015年11月5日、東京・池袋に泊まれる本屋「BOOK AND BED TOKYO」がオープンしました。店内には天井近くまで伸びた書棚とはしご、大きなソファなどが設置され、一見、おしゃれな書店のような雰囲気です。絵本に漫画、純文学に雑誌、画集などさまざまなジャンルの書籍が取り揃えられているのが特徴で、本好きにはたまらない空間が演出されています。

しかし、よく見ると書棚にはベッドが一体化されており、ここがまぎれもない宿泊施設であることがわかります。終電を逃したときの仮眠場所としても人気があります。宿泊設備としては、書棚とは独立しているベッドや個室もあり、洗面所やシャワールームも完備。「泊まれる本屋さん」で一泊した後、職場や出先へそのまま向かっても不便はありません。

デイタイムの利用も可能なので、宿泊抜きで読書を楽しみに来る人も多くいるそうです。

開放的でゆったりとした空間が楽しめる「泊まれる本屋」は、図書館よりも気軽に、カフェよりもゆったり過ごせるスポットとして、人気が高まりつつある施設なのです。

外国人客の利用も視野に!

「BOOK AND BED TOKYO」は充実した設備と豊富な書籍、一泊3,500円(税抜)~という格安ぶりから、外国人観光客からの注目も集まっています。

Wi-Fiも無料で利用できるため、バックパッカーには最適な宿泊施設だともいえます。立地は池袋駅西口から徒歩1分で、東京都内を観光する際の拠点として使いやすいというメリットも。ただし、利用の際は事前の予約とクレジットカードのみでの決済が必要なため、当日飛込みでの宿泊はできません。

テナントビルの一角を画期的に活用したこのユニークな店舗形態「泊まれる本屋」の登場は、今後の都市部の宿泊施設の概念に風穴を開ける可能性があります。「行ってみたい」「泊まってみたい」と思わせる十分な魅力が「BOOK AND BED TOKYO」にはあるのです。

スペースが限られ、宿泊料金が高騰している都市部の宿泊業界について言えば、今後求められるのは快適性やホスピタリティよりも、便利さとユニークな体験の提供なのかもしれません。

<画像>LOBBY01 ©R-STORE 2015
<公式サイト>BOOK AND BED TOKYO
http://bookandbedtokyo.com/