ホテルに宿泊するとき、朝食はセットになっていることがほとんど。宿泊者は予約を入れる際、朝食の内容について選ぶことができたり、オプションサービスを追加することができたりもします。
ホテルの朝食といえばビュッフェ、旅館の朝食といえば品目の多い和朝食といったイメージがありますが、宿泊者が食べたい朝食と、宿泊施設側が提供したい朝食がマッチしているかは見極めが難しいところです。
この度、旅行口コミサイトを運営するトリップアドバイザーは「行ってよかった!朝食のおいしいホテルランキング2016」を発表しました。
「朝食もおいしいものを食べたい!」という本音
日本人の食習慣では、1日3食のうち昼食と夕食にボリュームを持たせることが多くなっています。朝食は少なめ、もしくは摂らないという人も珍しくなく、ホテルの朝食は好みに応じて好きな物を好きな量取ることができるビュッフェスタイルが主流となっています。
しかし、今回のトリップアドバイザーの調査結果を見ると、「朝食は軽め」というイメージは必ずしも現実的ではないことがわかります。
「朝食のおいしホテルランキング」は今年で7年目の発表となり、高級ホテルからビジネスホテルまでさまざまな形態のホテルがランキング入りしています。今回1位に輝いた「ホテルピエナ神戸」は、4年連続の1位を獲得。同ホテルに関する口コミの9割以上が、朝食について言及しているといいます。
「ホテルピエナ神戸」の朝食は和洋ビュッフェスタイルです。産地にこだわった素材を使い一品一品丁寧に仕上げられたメニューは、品数も豊富です。ここでしか食べられないメニューも多く、朝食目当てで宿泊する人もいるほどです。
「レストランが小さいので待ち時間が長い」という口コミもある中、料理の味と質については高評価が続出しています。
その土地ならではの食材が楽しめることがポイント
ランキングの2位には、「ラビスタ函館ベイ」(北海道)がランクイン。こちらでは、朝食時に新鮮な魚介類ををふんだんに使った海鮮丼が楽しめます。第3位の「ホテル ロコア ナハ」(沖縄)では、もずくや海ぶどうを使った、沖縄らしいモーニングを食べることができます。南国らしくフルーツも豊富で、「朝食に満足」という口コミも多く見受けられます。
ホテルの朝食では無難に、トーストや入り卵、オレンジジュースなどが提供されることも珍しくありません。しかし今回の調査で好評を博しているホテルのように、地域色を前面に出し、そこでしか食べられない朝食を提供してくれるホテルこそ、真に満足度の高いホテルだといえるのではないでしょうか。
多くのホテルでは、夕食にボリュームを持たせ、食事のおいしさや豪華さを演出しています。しかし朝食は従業員の負担が大きくなり、夕食ほど消費量が期待できないため、無難で余りにくいメニューを選ぶところも多いといえます。そんな中で、「ホテルピエナ神戸」などのように、朝食にも手を抜かずこだわりのメニューを用意するホテルが、宿泊客に高く評価されているのです。
<参考>
トリップアドバイザー 「行ってよかった!朝食のおいしいホテル ランキング 2016」
http://tg.tripadvisor.jp/news/ranking/bestbreakfasthotel_2016/